スタドラ第12話 感想
STAR DRIVER 輝きのタクト 第12話『ガラス越しのキス』より引用
「ところが話はそう簡単なことではない。確かにオリハルコンの蘇生方程式は解いた。実際にサイバディを復元するにはスタードライバーの力が必要だ。そして…、リスクがある」
「どんなリスクなのかしら?」
「オリハルコンは共鳴するドライバーのなんと言うか、生命力…、いやリビド−とでも言ったようなものを触媒に蘇生する。そして、サイバディが必要とするだけのリビドーがなければ、そのドライバーはただ生命力を失うだけの結果に終わるかもしれない…」
STAR DRIVER 輝きのタクト 第13話『恋する紅い剣』より引用
「ザメクのドライバーはやはり大したものだ。そう思わない?死ぬかもしれないリスクを承知でアプリボワゼしたのだから。…彼の境地にはとても近づけない」
「だからこそ、シンドウ家は耐えることなく印を受け継ぐ者が生まれるのかもしれないな。印の失われた一族にはとても真似できないかな」
忘却の旋律に続いて、このアニメも独特な造語が並んで一見分かりにくいのだけれど、言葉を概念として置き換えていくことで、身近な経験に変わる瞬間が面白い。
ここではリビドーがないとサイバディは動かせないと言っている。サイバディという機械を“運命を動かす装置”みたいに捉えて、動かすためにはリビドー、欲が必要だと。その欲望すらないなら生命力を失うだけであると。
自分自身は冷静に欲望を抑えて生きてることが多かったので、以前にこんな記事を書いていたことを思い出した。
それが最近、決心して動き始めてみたら物事に対しての欲が増してきた。たぶんこれが、自分を突き動かすためのリビドーなんだと思う。
何か欲しいと思ったなら動かないと手に入れることができない。
当然のことに思えるけれど、心もなく働いていた日々には感じなかった。せっせと貯金して欲しいものは極限まで我慢して、ただ疲れを癒すためだけの休日。日々の不安を解消するためだけにお金を稼いでいたのだけれど。
そこで、シンドウ・スガタの物語。死ぬかも知れないと分かっていても、アプリボワゼした。ここでは、決意して行動したという意味に近い。だからこそ、その勇気を称えるような印が今でも残ってるのだと。
そして、あなたはどうなの?と問いかける。
それに煽られたスカーレットキスも勇気を出して挑戦していく。そういう物語を見て自分と重なっていく瞬間が好きなんだと思う。
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