アニメたまゆら 今のうちに振り返っておく、5分で分かるたまゆら〜hitotose〜第1話まとめ


冒頭は主人公の沢渡楓(さわたり ふう)の語りから始まる。

この春、私は生まれた町を離れて懐かしいこの町の高校に入学した。天国に行ったお父さんが好きだったこの町で、お父さんが教えてくれた写真をもう一度始めることにしたのは、楽しかった思い出を全部悲しい色に染めてしまうのをやめようと思ったから。ふわふわと幸せな気持ちのときに写真に映る小さな光の子供たち。それが、たまゆら。これを教えてくれたのもお父さんだ。たまゆらの写真は見る人もちょっぴり幸せな気持ちにしてくれる。だからわたしはこのカメラでレッツフォト!なので。


物語は楓とその親友であるちひろちゃん、2人の中学3年生の夏に始まる。楓はちひろのことをこう語る。

小学校からお友達のちひろちゃんはわたしがお父さんのことで悲しい気持ちにならないようにいつも気遣ってくれて、元気出してって応援してくれる。ただ、ちょっと泣き虫なので。


楓が亡くなったお父さんを思い出しそうになると、楓より先にちひろが泣き出してしまう。遠くで幸せそうな家族とお父さんが見えると別の場所に行こうと連れ出してくれる。ちひろは楓を優しく見守ってくれる良い友達だ。


20111224205728

「いつも私の方が先に泣いちゃってごめんね」
「ううん、そのおかげでわたし泣かずに済んでると思う。ちひろちゃんはわたしの元気の素なので。」
「そ、そんなこと別にっ!」


そう照れ隠しをするちひろ。楓はその時の心境を語る。

あの頃の私はお父さんのカメラも写真も、何を見ても悲しくなってしまって、全部しまってもらった。ちひろちゃんがわたしの撮った写真を『楽しくて好き』って言ってくれたそんな思い出も、『竹原の町にいつか一緒に行こう』って約束したことも。わたしは全部しまいこんでしまった。


そんなとき、楓の弟の香ちゃんがお父さんの撮った写真のアルバムをどこからか出してきた。その写真を見て楓は何かに気付く。そこには楽しかった瞬間、自分たちの笑顔や色々な表情が写っていて、お父さんの優しい気持ちが伝わるような懐かしい写真ばかりだった。


20111224205729

不思議だ、どの写真も今は悲しくない。いつの間に変わったんだろう?

「お母さんあのカメラ…どこにあるの?お父さんのカメラ」
「楓…うん。しまってあるよ、ちゃんと」
「そのカメラ、わたしもらっても良い?」


そう聞くとお母さんはしまっていたカメラを楓に渡した。楓はカメラの使い方をお父さんに教えてもらっていたので、思い出しながら手入れをする。そんな姿を見たお母さんが楓に声をかける。


20111224205730

「お婆ちゃんが言ってたね。お父さんは楓の中にずっといる。今は悲しくて分からなくても、きっと気付くよって」


翌日、楓はそのカメラを学校に持って行ってちひろに見せる。ちひろは相変わらず泣き虫で、涙を流しながら「良い、それ良いよ楓にょん」と言ってくれた。最初の一枚目はちひろちゃん。


20111224205731


そのあとで竹原に引っ越すことになる楓。それをちひろの部屋で伝える。

「そっか、じゃあもう決めたんだね」
「ごめんね、一緒の高校に行こうって言ってくれたのに」
「ううん、全然いいの。気にしないで」


そう言ってからちひろは自分で編んだぬいぐるみを手に取り、顔の前に当てて腹話術のように話し始める。


20111224205732

「楓にょんすごいブユ。そりゃあちょっとは寂しいけど、楓にょんが自分で決めたのが嬉しいブユ。だから応援するブユ。笑顔でお見送りするブユ。」


そうやって部屋にあるたくさんのぬいぐるみを抱えて楓を応援するちひろ


楓はファンである写真家、志保美さんにファンレターを出す。それと小さい頃に友達で、今は文通相手になっているかおるちゃんに引越しを伝える手紙を出した。 

「かおちゃんもさよみお姉ちゃんもどんな女の子になってるだろう?」
「そうねー、会うのが楽しみね」

お母さんはそう言ったけど、ほんと言うとわたしはちょっとだけ不安。以前と変わらずに同じにやれるだろうか


後日、志保美さんからファンレターの返事が届く。そこには楓の写真を褒める内容が書かれていた。そして、手紙の中に行き先の書いてない切符が一緒に入っていた。それをちひろはお守りだと言った。

「楓にょんなんか変わった。なんていうか、アグレッシブ!…もう一度あのカメラを持つようになってからだよ。たぶんだけど、楓にょんのお父さんが力をくれてるんじゃないかな。楓にょんがまた写真を始めたのも一番喜んでるの、お父さんかもしれないね。」


そうこうしてあっという間にちひろと別れる日がくる。その日ちひろは朝からたくさんのぬいぐるみをプレゼントしてくれた。その夕方。近所の公園で話していると、ちひろはこう言い出す。

「楓にょん、実はプレゼントまだあるの…。自信ないからどうしようかなって思ってたんだけど、いらなかったら遠慮なく言ってね」


20111224205733

「すごーい!アルバムとカメラケースに切符ケースも付いてる!かわいいー!」
「いってらっしゃい、楓にょん。私も応援してるよ。」
「うん、ありがとう」
「良かった、ちゃんと泣かずにお見送りできた」
ちひろちゃん、アグレッシブだ」


20111224205734


1人で竹原に旅立つ楓。竹原に向かう電車の中からふと海を眺めると、お父さんと一緒に眺めた変わらない海の景色を思い出す。カメラケースにはその時にお父さんが撮った写真があった。


20111224205735

電車から見る風景は何も変わってない。全部あのときのままだ。わたし、今帰ってきたんだ。お父さんがいたあの頃に。でも町はいろいろ変わっただろうな。わたしの知らない顔があるのかも。


1人で不安を抱えながらも駅に到着する。駅を出てすぐ足下に『おかえりなさい』の文字が彫られているのを見つける。そこに楓を待っていたかおるが声をかける。

「ぽって、おかえり」
「かおちゃん…ただいま」


20111224205736


そこでこれまでの不安が安堵に変わって、突然涙する楓。それを心配そうに駆け寄るかおる。そこで楓の語り。

そのとき、この町がわたしをずっと待っていてくれた気がした。悲しい色はもうどこにもなかったので。お父さん、ただいま。…そしてわたしたちは卒業して、いつかちひろちゃんがこっち遊びに来てくれるって言ってたの、楽しみなので。


たまゆら〜hitotose〜は癒されるアニメだ。佐藤順一監督、良い仕事してます。演技もまさに等身大といった感じで、竹達彩奈さんの楓役も素晴らしいし、寿美菜子さんの泣き虫なちひろちゃんの演技も良かった。また音楽も全体的にゆったりとしていて、泣かせにくる演出が容赦ないので不覚にも涙してしまう。そんなゆったりのんびりいい雰囲気なアニメでした。


たまゆら?hitotose?第1巻 [DVD]

たまゆら?hitotose?第1巻 [DVD]

たまゆら~hitotose~第1巻 [Blu-ray]

たまゆら~hitotose~第1巻 [Blu-ray]

おかえりなさい

おかえりなさい

アニメたまゆら・公式サイト | 2011年10月3日から放送開始!